WE CAN’T CONTROL IT:私たちはコントロールできない

Artistic black and white photo of two birds sitting on a wire against the sky.

私の母は、スナックを経営していました。開店したのは私が2歳の頃のことで、私が一度目の結婚をして家を出た後も母はまだお店を続けていましたから、まあまあ長い間やっていたことになります。とりわけ子ども時代、私はそこでたくさんの時間を過ごしました。そうして出会った多くの酒飲みたち(父もまた常連客だった)の中で、父はその誰とも違っていました。
私が感じた「違い」。それが今回のテーマにつながります。

手元のポケットブック版 Webster’s New World Dictionary によると、control にはいくつかの意味があります。ここでは「to regulate(制御する、規制する、制限する、調節する)」と「to restrain(抑制する、控える)」の二つがもっとも当てはまるのではないかと思います。
通常このような意味合いにおけるコントロールは、何らかの秩序や安全が守られるために行われるものです。つまりコントロールが利かないということは、無秩序かつ危険であることを意味します。
私が父の飲み方から感じていたのはこの「危うさ」であり、それが他の酒飲みとの「違い」でした。
制御システムが壊れた飛行機に乗せられているような不安の中で、墜落させまいと家族がコントロールを試みるのは当然の行為であると言えます。

しかし、その結果は私たちの皆が知るところであり、またそれが私たちをここまで連れてきました。飲酒のコントロールの喪失がアルコホリズムの症状です。
私たちが、コントロールできないことを強制的にコントロールしようとしたこと。それによって生きていくことがどうにもならなくなったこと。これがそっくりそのまま、アラノンプログラムの第一ステップになります。

ステップ1:私達はアルコールに対して無力であり、生きていくことがどうにもならなくなったことを認めた。

次回は「三つのC」の三つ目である WE CAN’T CURE IT(私たちは治すことができない)、そしてあまり話されない四つ目のCについて考えます。