『OSM & ワークショップ』を終えて

Colorful koi fish gracefully swim in a clear pond, creating a serene underwater scene.

2025年7月21日海の日、盛夏の東京の空の下、Big Book Study for Women 主催の『OSM & ワークショップ』が無事に開催されました。参加してくださった皆さま、どうもありがとうございました。

「女性同士でビッグブック・スタディをやろう」と声をかけられたのはちょうど一年前のこと。何事も企画や主催などしたことのない私にとって、それは雲をつかむような話でした。
内容が形になってきたのが数か月前、それから詳細を決めていき、この一か月半で具体的な段取りをつけました。当日は機材関連のトラブルもあり、対応策を考えていなかった詰めの甘さも痛感しました。ギリギリで守られたものの、かなり危なかった。参加者の方々に迷惑をかけずに一日のプログラムを遂行することができたのは、本当にありがたいことでした。

さて今回のイベントでは、午前のプログラム(「ビッグブック・スタディのミニセッション」「家族のストーリー」「アルコホーリクのストーリー」)はすべて講演形式で行いました。一方午後の「性/インティマシーのワークショップ」では一転して長机を並び替え、輪になってディスカッションをしながら進めていく形式を採りました。
こうして記事を書きながら、自分たちが主催したイベントについて何かを書くことの難しさを初めて感じています。あれやこれやと悩んだ末、ここでは私がファシリテーションを担当したワークショップについて簡単に書き留めておくことにしました。

・依存症と性について考える(性とは/インティマシーとは/私たちが抱える性とインティマシーの問題/性に関する信念)

・誰にでも性の問題はある(性の問題も自分では解決できなかった/ビッグブックが示す10の指示)

・原理の棚卸し(なぜ棚卸しをするのか/棚卸しとは何か/どのように棚卸しするのか/ビッグブックに沿って実際に棚卸しをやってみる/性の理想を考える/性の問題の解決とは/棚卸しのまとめ)

まずはじめに「依存症と性」についてひとしきり話し合った後、ビッグブックが性の問題について何と言っているのかを確認しました。それを踏まえ、話し合われた事柄から「性に関する信念」を一つ選び、それを「恨んでいる原理」として棚卸ししました。
棚卸しには Big Book Awakening(BBA)のやり方を採用しました。BBAとは、スポンサーシップやグループでステップに取り組む際に補助的に使われるワークブックのことです。BBAについては『性と私とビッグブック』でも少し触れていますので、良かったらご参照ください。

ビッグブックに載っている棚卸し表の例を見てみると、一列目(日本語の縦書きのビッグブックでは「列」と「行」が逆になりますが、ここでは便宜上「列」とします)に「恨んでいる相手」、二列目に「その理由」、三列目に「傷つけられたもの」が簡潔に記入されています。つまり、一人の相手に対する恨みの事象を一つの行に収める形式です。

片やBBAの棚卸しは表ではなく、一列目「恨んでいる相手」、二列目「その理由」、三列目「傷つけられたもの」、四列目「自分の誤り」が上から順に箇条書きで並び、余白に簡潔な文章を記入していく形式です。三列目には「自己評価」「プライド」「野心」「身の安全」「対人関係」「性の関係」「財布の中身」、四列目には「自分がどこで身勝手であったか」「利己的であったか」「不正直であったか」「恐れていたか」「誰を傷つけたか」の項目があり、項目ごとに決まった文言が付いています。これらの文言は、例えば以下のようにそれぞれの質問を導きます。

「自己評価」は「自分をどのように見ているか(私が自分自身に振り当てている役)」であるとして、その文言は「私は・・・である」となっています。恨んでいる原理が「私には価値がない」であれば、この文言には「私は魅力的であり、価値がある」などと書きます。ところが世間からは自分が思っているような「価値ある女性」の扱いを受けない。それによって自己評価が傷ついているのだと考えます。
一方、「プライド」は「他人が自分をどのように見ていると考えているか(私が他人に振り当てている役)」、文言は「他の人々は・・・すべきだ/すべきではない」であり、私なら「誰もが私を称賛すべきだ」と書くかも知れません。自分が配役した「私を称賛すべき人々」から侮辱されれば、当然プライドが傷つきます。
また「身の安全」は配役ではなく「自分がうまくいくためにはここで何を必要とするか」であり、文言はそのまま「私がうまくいくために・・・が必要だ」となります。「私がうまくいくには、人々から愛される必要がある」「人々が私を決して批判せず、すべて受け入れてくれれば私は大丈夫」などと書くことができます。

「演出家」や「共依存」の話は、午前の「ビッグブック・スタディのミニセッション」の中でも取り上げられました。BBAの棚卸しの文言に自分の考えを当てはめると私たちの姿が必然的に浮かび上がります。

午後のプログラムに充てられた時間は休憩を除いて二時間。少々駆け足で進めるも、最終的に15分の超過となりました。ワークショップを十分に消化することができなかった原因の一つは、内容の詰め込み過ぎであったと考えています。またより分かり易く、話しやすいワークショップにするための配慮と工夫が足りなかったことも、大きな反省となりました。

この度の『OSM & ワークショップ』に参加してくださった皆さまに、ここであらためて感謝申し上げます。この経験を今後の活動に役立てていきたいと思っています。今度ともどうぞよろしくお願いいたします。