アラノンの第三ステップ(1)イントロダクション

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「My husband went to jail. Because I got out of the way.(夫が刑務所に入りました。私がそこをどいたから)」

これは私の仲間が聞いたという、あるアラノンメンバーの言葉です。この言葉の重みと彼女の心情を想像するのに、これ以上の説明がいるでしょうか。

self-relianceという言葉は、アラノンにとって非常に重要なキーワードの一つです。Collins Online Dictionaryによれば、self-relianceとは「the ability to do things and make decisions by yourself, without needing other people to help you(他の人からの助けを必要とせずに、自分一人で物事を遂行し、決断する能力)」を意味します。この資質は、世間一般では良いものと考えられているでしょう。アラノンにとってはどうでしょうか?アルコホーリクの最も近くにいる私たちは、すべての役割を一手に引き受け、手を差し伸べてくれたあらゆる人々を遠ざけてきました。self-relianceは、言わば私たちの代名詞のようなものです。アラノンにとって、これを手放すことほどの恐怖はありません。

私たちのステップ1の真実だけが、これを可能にします。まあ、それはもう嫌と言うほどに見てきましたよね。そしてステップ2で、その「解決」を見つけました。ステップ3は、そのための決心をするときです。次回、ステップ3の文言を詳しく見ていきましょう。

たまには余談でも。スイスでは色んな職場で働きましたが、その一つが昔ながらの暗室を備えたフォトラボでした。スイスは現在も多くの職業に徒弟制を実施しています。そこで私も、徒弟として師匠のもとで働きました。徒弟と言えば掃除、当時の私はそう考え、誰よりも先に出勤して床の雑巾掛けをしていました。雑巾掛けと言えば、日本人なら誰もが知るあのスタイルですよね?床を横断する私の姿を初めて見た師匠はひどく驚き、奴隷じゃないんだからやめなさい!と叫びました。西洋人にとっての床は、私たち東洋人に比べ、ずっとずっと低いものらしいです。祈る時にひざまずくことも、特別な意味を持つのだと思います。私はそこで「子ヤギ」と言うあだ名を賜りました。ヤギはとても頑固な人の例えに使われます。そのときから頑なでself-reliantだったのでしょう。そう言えば、バーゼルの動物園で一番好きだったのはヤギだったな。草原を隅々見渡せるように、ヤギの瞳孔は横長のパノラマ仕様になっています。

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Basel Zooの子ヤギたち