アラノンの第六ステップ Are we ready?

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ステップ6:これらの性格上の欠点をすべて取り除くことを、神にゆだねる心の準備が完全に出来た。

STEP 6: Were entirely ready to have God remove all these defects of character.

ステップ6まで来たところで、これまでのステップが求めるタスクを決定している動詞に注目してみると・・・

明確な行為を示す動詞はステップ4の make (an inventory) くらいのもので、come to believe と make (a decision) は動作動詞であっても実際は心の動きを表すものであり、admit と be (ready) は状態動詞。

何でも頭で理解しようとしてしまう私は、何を以って「認めた」「決心した」と言えるのだろうかと、いちいち考えあぐねることになります。

とりわけステップ6は、私に限らず、多くのアラノンメンバーが少々面食らうステップの一つであるようです。
ここに何かしら、私たちにとって共通の問題があるのかも知れません。ここへ来て私たちがどのようにまごつくのか、またその理由について考えてみたいと思います。

それではまず、ステップの文言を見てみましょう。

ステップ6の動詞は、be ready(準備ができる)です。
get ready(準備をする)、ではないところが味噌。

それで何の準備かと言えば、「これらの性格上の欠点をすべて取り除くことを神にゆだねる」準備であります。

この部分に当たる原文は、have God remove all these defects of character。

‘‘have someone do something” で「誰かに何かをしてもらう」という意味になるので、原文を見ると「神に性格の欠点を取り除いてもらう」と書かれていることがはっきり分かります。
日本語の文言は確かに少し回りくどい表現ですね。けれどステップ6に関しては英語圏のメンバーからも同じような話を聞くことから、言葉だけの問題ではないように思えます。※

ステップ4&5を通して、私たちの誤りの本質が明らかになりました。
それは、私たちの考え方と態度のもとになっている自己中心性でした。
そのことが分かり始めると、自然なことながら、私たちはそれを持て余すようになります。そうして自分の至らなさが露呈する度に、ほとんど反射的に自分自身の影に向かって刀を振り回してしまうのです。

How Al-Anon Works は、ステップ6には自分を自分で変えるとは一切書かれていないこと、私たちに自分の欠点を取り除く力はないことを強調しています。
それが神の役割であることは、先ほどステップ6の文言の中に見た通り。

それでは、ステップ6における私たちの役割は何でしょうか。

How Al-Anon Works には、それは神との共同関係のもと、偽りのない自分を受け入れ、成長の妨げになっているものを手放す意欲を持つことである、と書かれています。それ以外の行動は何も求められていない、とも。

「成長の妨げになっているもの」とは、ステップ4&5で明らかになった欠点です。それらはまさに影のように私たちの後を付きまとうのですが、欠点がステップ6を踏もうとする私たちの行く手を阻んでいるわけではありません。

多くのアラノンメンバーにとって、ステップ6の本当の障害は、ステップ3の『イントロダクション』と『WE GET OUT OF THE WAY』で言及した、私たちの self-reliance と self-sufficiency であると考えます。

How Al-Anon Works は、時に私たちは神の助けを受ける準備ができるまで、自分で自分を変えることを試みた上で失敗するという体験を必要とする、と述べています。
私もそうであったし、実際に分かち合いでも非常によく耳にするアラノンの経験であります。

というわけで、何を以って準備ができたと言うのかと問われるならば、私の場合は挫折を以って準備ができた、と答えるでしょう。

もちろん違った経験をしている人もいると思う。本来その前のステップで自分の誤りの本質をしっかりと認めることができれば、それを取り除いてもらって構わない、という心境に自ずとなるはずですから。

ひとまず私たちも準備ができたことにして、どのように神に欠点を取り除いてもらうのかを知るために、さっそく次のステップに移りたいと思います。

※アラノンのステップはAAのものをそのまま採用していますが、日本語訳はアラノンとAAで少し異なっています。当サイトでは、アラノンジャパンGSOによる文言を使用しています。